Standart Japan第20号のパートナーを務めてくれた焙煎機メーカーのProbat、そして同社製品の日本総代理店DKSHに、ショップロースター最新シリーズPIIIの詳細について伺いました。
前回のブログでは、PIIIシリーズの特徴の一つとして、タッチスクリーンを挙げられていましたが、その詳細について教えてください。
これまでPROBATONEの名で親しまれてきたショップロースターに搭載されていた物理ボタンはPIIIでデジタルに切り替わり、すべての操作を15.6インチのタッチスクリーン上で行えるようになりました。15.6インチというと、大きめのノートパソコンくらいのサイズなのでこれまでのモデルと比較してもかなり情報を確認しやすいです。
焙煎中はそのスクリーンに操作ボタンと各種の情報が表示されるわけですが、どの情報を表示させるかもユーザーが指定できます。豆の温度やRORはもちろん、排気温や排気ROR、給気温など、さまざまなパラメーターの中から、ユーザーが気になる指標だけを選べるので、一目で焙煎状況を確認できます。
焙煎機がデジタル化することで具体的にはどんなことが可能になったのでしょう?
まずは簡単にデータ管理ができるという点です。
先ほどの焙煎機のデータに関して、標準装備されている豆の温度と排気温を計測するセンサー以外にもオプションで取り付けられる吸気温や環境温度、クーリングユニットの排気温などを計測するセンサーからの情報はすべて、焙煎履歴として保存されます。
それ以外にも、豆の色が変化したときやハゼのタイミングで画面をタップするだけでフラグが立てられ、その日の天気や気温、湿度などもコメント欄に記入できるので、焙煎の検証にも役立ててもらえると考えています。
もう一つが自動焙煎機能です。
これまで自動焙煎というと、予め設定された温度や時間通りに焙煎機が稼働するシステムが一般的でしたが、PIIIシリーズでは各種センサーの情報を参照しながら、焙煎機がロースティングカーブをなぞるように火力や排気が調整されるので、再現性が高まります。自動・手動焙煎はワンタップで切り替えられるので例えば1ハゼまでは以前のプロファイルをなぞって、ディベロップメントの時間だけ変化させて検証を行ったりといった詳細なテストもできます。
それから単に同じ焙煎を繰り返すだけでなく、これまで5kg のPAROBATONEを使っていた人がP12 III(12kg)を新しく導入したとしたら、PROBATONEのプロファイルをインポートして自動焙煎して、そこから微調整を加えれば、簡単に焙煎機の移行もできます。
外観もこれまでのマシンの基本デザインを踏襲しつつアップデートされましたが、カスタマイズ性についてはいかがでしょう?
PIIIシリーズでは本体下部の塗装や、ドラムを覆うフードの色はほぼ無数のオプション(RALカラー)から選ぶべるうえ、排出口のレバーやサンプラー、フィーダーの持ち手の木材、デザインパートの金属もお好みに合わせて選べます。
昔は焙煎機といえば、お店の奥や焙煎専用のスペースに設置され、お客様からは見えない状態にあるのが普通でした。しかし最近では焙煎工程に興味を持つお客様が増えてきたこともあり、焙煎機も店舗デザインの一部として捉えられています。PIIIならどんな雰囲気のお店にもマッチする演出が施せますよ。
PIIIシリーズについてのこちらの記事も良ければぜひ。
この記事は、Standart Japan第20号のパートナーProbat x DKSHの提供でお届けしました。